てんかん発作のお話 2017年3月

こんにちは。
京都市北区にある動物病院 京都 獣医師の 坂口邦彦です。
当院は、京都市北区、右京区、上京区の区境の西大路通り沿いにあります。また、最近では、上京区に新たに、ねこ専門病院である、動物病院 京都 ねこの病院を開院いたしました。

さて、今日は脳からの問題、てんかんについてお話していきます。

急に発作が起きたんです!
発作と言われただけだと、失神したのか、けいれんが起きたのか判断はできません。そのため、詳しくお話を聞いていくことになります。
脱力していたなら心臓の問題が考えられますし、身体が硬直したり手足がバタバタしていたなら脳からの問題が考えられます。

もし急にけいれんが起きたら驚いてしまい、どうしたら良いか分からずにおろおろしてしまうかもしれません。

まずは冷静になって状況を確認することが肝心です。

近くに頭をぶつけたりするものがないか、落下してしまうような場所でないか。頭をぶつけたり、脊椎を痛めたりといった二次的な障害がけいれん発作時には起こりえますので、そういった危険から遠ざける必要があります。

1回の発作が5分以上続く場合や、治まっても直ぐに発作が再開する場合は、発作重責や群発発作といって命に関わる重篤な状態ですので速やかに動物病院で治療を行う必要があります。

発作が起きた際は、可能な限り動画でその症状を録画して、確認させてもらうことでより確実な診断の助けとなります。

てんかんは、特発性てんかん(原因が不明な病態、遺伝的要因)、症候性てんかん(脳奇形、脳腫瘍、脳炎、外傷など)に分類されます。

てんかん発作の症状は、体の一部分だけのけいれん(顔だけピクピクするなど)の場合もあれば、全身性の強直間代性けいれん(全身が硬直し、バタバタと手足が動く)が起きる場合もあります。まれに欠神発作(意識消失)や脱力発作が起きることもあります。

発作を起こす病気は多岐にわたり、頭部外傷や、低血糖、腎疾患、肝疾患などでも起こりえます。発作が起きた場合、どんなことが原因で起きたのかを調べることが重要です。
そのために、まずは血液の検査及びレントゲン検査により鑑別を行います。そこで異常がなかった場合、MRI検査やCSF(脳脊髄液)検査、脳波検査によって詳しく調べていきます。MRI検査によって、脳炎や脳腫瘍などの器質的な問題がなかった場合、特発性てんかんが疑われます。

てんかん発作が起きる際に、前兆行動を伴うことがあります。
前兆行動を発見できるかは、普段からよく観察してあげることが重要になります。

そわそわしだした。
部屋の中をぐるぐる一定に回りだした。
多量の涎がでてきた。
普段全然吠えないのに、急に吠えだした。

てんかん歴がある子でこのような行動が出た場合は、早めに動物病院へ連れてきてあげてください。
特発性てんかんでは、残念ながら完治させる治療法はありません。しかし、抗てんかん薬で発作をうまくコントロールしてあげることで寿命を全うすることが出来ます。