おしっこのおはなし 尿道閉塞編 2016年2月

こんにちは、動物病院京都の坂口 邦彦です。
一日中病院の中で過ごして季節感のない生活を送りがちな日々ですが、診察する病気によって季節を感じる事があります。夏場だったら熱中症が増えたり、冬場だったら尿道閉塞が増えたりと。

さて今日は、そんな冬場に多くなるオス猫の尿道閉塞についてお話しようと思います。

 

急にトイレに何回も行くようになった。

普段より陰茎を気にして舐めたり噛んだりしている。

トイレに行ってもおしっこが出ずに呻く。

 

こんな症状が出ていませんか?出ていたら要注意です!

トイレに何回も行っていても、尿が出ているようなら尿道閉塞の可能性は下がりますが、もし尿が出ていないなら一刻を争います。尿が排泄できないと、腎臓で作られた尿が膀胱から腎臓に逆流し、老廃物が体から排泄できなくなり、尿毒症を引き起こしてしまいます。自分の身で考えてみてください。

Q:おしっこが3日出ないとどうなりますか。

A:・・・

トイレに何回も行くのに、トイレの砂はぬれていない。そんな姿が見られたら緊急事態の可能性があります。治療開始が早ければ大事には至らないことが多いですが、治療開始が遅れると急性腎不全を引き起こし、取り返しの付かないことになることもあります。

もちろん、トイレ通いをする=尿道閉塞 というわけではなく、色んな可能性があります。

診察で膀胱が硬くパンパンに溜まっているなら、尿閉閉塞 なってしまっているか、、、となってしまいます。

そんなに溜まっていないようなら、膀胱炎?それとも多尿になっている?と考え、尿検査をしていくきます。そこから膀胱の問題なのか、腎臓の問題なのか、それとも他に問題が隠れているのか絞り込んでいきます。安心してください、出してますよ、とは猫は言ってくれませんので、様子がおかしいと感じたらすぐ病院に連れて行ってあげてください。

 

尿道閉塞は結石や尿道栓子(膀胱炎などで剥がれ落ちた細胞塊が固まったもの)などが詰まることで起きます。

尿石ができる原因としては、

①食事中のリン、マグネシウムやカルシウムといったミネラルのバランスの崩れ

②気温や環境の変化、ストレス

③肥満など、本人の体質の問題

などが関わって生じます。

尿石予防のフードに変更する、水飲み場を多く設置する、こまめに新鮮な水に替える、トイレを常に清潔に保つことで変化に気付きやすくしておく、などの対策をされておくのが良いでしょう。

動物はなかなか自分の状態を伝えてはくれませんので、「普段の様子」をよく観察しておいてください。

「普段の様子」と違う=なにか問題が起きている

この図式を忘れずに、病気の際にはすぐに違和感を感じられるようにしておいてあげてくださいね。